SNSで話題!日本古来の伝統色がわかる図鑑
『有職の色彩図鑑 由来からまなぶ日本の伝統色』
八條忠基/著
有識故実の研究家・八條忠基先生が平安時代から伝わる伝統的な80色の色と、それらを組み合わせたかさね色目や織色など装束の色目約290項目を文献資料に基づいて再現し、色の由来や用例、典拠文献などを詳しく解説した本書。
……そもそも「有職(ゆうそく)の色彩」って何…?
という方も多いと思いますので、今回は本書の魅力を一からお伝えします。
《…平安時代中期頃、たおやかな雅(みやび)を尊ぶ国風文化の隆盛とともに「有職故実(ゆうそくこじつ)」と呼ばれる生活全般の約束事が生み出されます。
特に色彩については細やかなルール、エチケットが確立しました。それは「かさね色目(いろめ)」に代表される美意識です。
本書はそうした平安以来の色彩の雅を、文献的実例とともにご紹介するものです。「はじめに」より》
有職の色彩とは、有職故実に由来する伝統的な色の種類。
日本人が遥か昔から愛でてきた伝統的な色をわかりやすくまとめたのが本書です。
全4章構成で、色の由来や用例、典拠文献などを詳しく解説。
それぞれの色彩のモデルとなった植物や動物、染料などをあざやかな写真で紹介します。
●第1章 有職の色
(→基になる色)
●第2章 表裏の重ね色目
(→装束の表地と裏地の色の組み合わせ)
●第3章 衣のかさね色目
(→十二単など、衣の色の組み合わせ)
●第4章 織色
(→先染め織物のタテ糸とヨコ糸の色の組み合わせ)
ちなみに、第1章の色はすべてにHex、RGB、CMYK、DICのナンバーを記載。印刷や画面上で色を再現する際の参考になりますので、クリエイターの方にもオススメです。
古来日本人がどんな風景を見て、どんな色をどのように身につけていたのかを感覚的に理解することができる、画期的な色の図鑑。
この機会にぜひお手に取ってみてください。