樂家十五代が綴る「玉水焼」
『玉水焼 歴代の作品とその歴史』
樂 直入/著
玉水焼とは、樂家四代・一入の庶子である一元が開窯した、樂家の血をひく唯一の脇窯です。
江戸初期から中期にかけて千家の家元や公家茶人の好物を制作しており、当時の茶道界では存在感がありましたが、明治に入り廃窯したとされています。
そのため、いまでは知っている人も少なく、作品の評価も定まっていません。
本書では、樂家十五代・直入氏が樂家に伝わる初公開の文書を含む史料より、玉水焼の歴史を細やかに分析します。
また、過去最大の規模で玉水焼の作品を写真で撮りおろし、掲載。
著者の解説とともに必見です。
印や共箱の箱書、鋏跡など資料も豊富な一冊です。